林忠彦賞

 

 

第11回 2002年

 
角田 和夫 写真展「ニューヨーク地下鉄ストーリー」
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角田 和夫 写真展「ニューヨーク地下鉄ストーリー」


 1995年に初めて渡米した作者は、国際都市ニューヨーク最大の交通機関である地下鉄に魅了され、幾度となく高知からニューヨークへ通って取材し、写真展としてまとめあげた。
 通学、仕事、娯楽、観光などで一日約400万人が利用するニューヨークの地下鉄は、24時間眠らない雑踏と静寂の世界である。
 男女のロマンス、ホームレスの叫び、喧嘩など、人が集まる場所ゆえの人間模様も悲喜こもごもであり、また人種の坩堝(るつぼ)でもある。
 作者は特に、地下鉄構内で熱演するストリートミュージシャンに温かい視線を注いでいる。急ぐ足を止め、熱心に聞き入る乗客たち。そんな情景からは芸術文化を愛するニューヨーカーたちの熱い鼓動が伝わってくる。
 作者の不屈の撮影魂と精緻なプリントワークは、ニューヨークの高い文化意識と躍動感あふれる「今」を十二分に再現している。

 

作者プロフィール
角田和夫(すみだ・かずお)

角田和夫ホームページ>>作者公式ホームページ


1952年(昭和27)高知県生まれ。高知県立高知工業高校卒業。大阪写真専門学院卒業。'88年(昭和63)初めての個展「満月の夜」開催以降、「土佐深夜日記」「追憶の旅―旧・満州へ―」などを開く。'99年(平成11)には文化庁派遣芸術家在外研修として、ニューヨークのICP(国際写真センター)で研修を受ける。日本写真作家協会会員。


 
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